第1回では、電源ICがどのようなものかという説明と、最適な電源ICを選択するための3つのステップのうち、"Step 1 - 候補となる電源ICの選定"、を説明しました。
[電源ICを選択するための3つのステップ]
・Step 1 - 候補となる電源ICの選定
・Step 2 - 実装面積の確認
・Step 3 - 熱設計の確認
Step 1が終わったところでは、電源ICと周辺部品を含めた、総部品コストが出てくるので、BOMベースでのコスト比較が可能になりました。
この時点で、電源ICに対して、最初に必要な情報は、入手できたと思うかもしれません。実際、最初の見積もりでは、この時点で一旦、止めてしまう場合もあります。
ただし、実際にPCB基板上に部品を配置したときに、本当に目標のサイズ内に収まっているか、この時点ではわかりません。電源ICと周辺部品については、通常の信号線に比べて配線幅を太くする必要がありますし、様々なレイアウト制約がかかってくるため、あらかじめ実装面積を確認しておくことは、非常に重要です。
図1 電源IC実装エリア例(i.MX 8M Nano UltraLite Evaluation Kitより)
そこで、次のステップとして、”Step 2 - 実装面積の確認”を説明します。
Step 2 - 実装面積の確認
Step 2-1: BOMより回路図を作成
https://www.nxp.jp/products/PCA9451A
Step 2-2: PCB基板の構成の決定
Step 2-3: 回路図よりボードレイアウトを作成
Step 2-4: パワーインテグリティ(Power Integrity)の確認
Step 2-5: 実装面積の確定
この時点で、電源IC+外付部品での面積が出るので、ここで、BOMベースでの実装面積がわかります。Step 1で、いくつか電源ICの候補を残している場合は、ここで、実装面積の比較を行ってください。
次回、第3回では、"Step 3 - 熱設計の確認"について説明しますので、ぜひ見てください。
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